物語/登場人物

物語(本文より一部抜粋)

物語1 2011年3月11日金曜日の午後、
巨大な地震が日本の東北地方を襲いました。
その直後、今度は地震によって発生した巨大な津波が、
沿岸地方を襲いました。数えきれない人々が亡くなりました。
いいえ。亡くなったのは人間だけではありませんでした。
虫や魚や犬や猫から馬や牛にいたるまで、
花や樹木から林や森にいたるまで、
無数の生きものたちのいのちが一瞬のうちに、
失われてしまったのです。


物語2 その中でも忘れられないのは、3・11巨大津波で、
陸前高田市にあった高田松原7万本の松が、たった1本の松をのこして
全滅してしまったという報道です。テレビニュースでそのことを知った時、
私は大いに驚き心底から感動しました。
<その1本松は、あの巨大津波によくぞたえたものだなあ…。
 それにしても、なぜその1本だけが助かったのだろう…>
そこには、どんな意味が隠されているのだろう。なぜ、なぜ、なぜ…。
私の職業は作家です。想像するのが仕事です。
想像の翼を大きくはばたかせた結果、
最後に次のような結論にたどりついたのでした。


物語3 7万本の松とは、たくさんのファミリーがよりあつまって作られた
共同体だったのではないか。
お父さん松やお母さん松、兄弟松や姉妹松たちが一致団結して、
家族の一員であるその松のいのちを守ってあげようとしたのではないか。
それを他のファミリーたちも応援してあげたのではないか。
だから、その1本松は、助かったのだ…。


物語4 <もし、その1本松を人間にたとえたとしたら…>
想像のスクリーンに、擬人化した1本松を写しだしてみました。
すると、8歳くらいの少女の姿がうかんできました。
名前は何とするかな…。
そうだなあ…。レイラ。
そう、レイラにしよう。
ふだんの私は、小説を書いています。
<松の少女レイラは、なぜ生きのこったのか…?>
そんなことを考えているうちに、こんな物語がうかんできました。
レイラと家族の物語です。


登場人物

松の少女レイラ

松の少女レイラ 松の少女レイラ
  レイラは、”接ぎ木”をしてもらうことにしました。

  今 4本のかわいらしい子供たちが育ちつつあります。

  1本目が、ノビル。    2本目が、タエル。

  3本目が、イノチ。    4本目がツナグ。


レイラの父さんと母さん

松の少女レイラ